研究課題/領域番号 |
17K18394
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経生理学・神経科学一般
身体教育学
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
石川 享宏 公益財団法人東京都医学総合研究所, 運動・感覚システム研究分野, 主席研究員 (90595589)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 小脳 / プルキンエ細胞 / 下オリーブ核 / 登上線維 / 学習信号 |
研究成果の概要 |
小脳の学習信号の生成メカニズムを明らかにするため、プルキンエ細胞の複雑スパイクを電気生理実験およびカルシウムイメージングによって観察するとともに、下オリーブ核の入出力回路を神経トレーサー注入実験によって調べた。小脳皮質のCrus IおよびVermis VIにおいて、体性感覚刺激と大脳皮質運動野の電気刺激の両方に対して複雑スパイクが生じるプルキンエ細胞が多数確認された。一方、脊髄や小細胞赤核から下オリーブ核への神経投射に空間的な重複はほとんど見られなかった。下オリーブ核内部の細胞間のネットワークを介して情報が広域に伝播し、小脳皮質上の領域を問わず様々な刺激により学習信号が生成されると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
登上線維を介した下オリーブ核から小脳への出力は学習信号として働き、小脳の出力を柔軟に変化させることができる。したがって、下オリーブ核における学習信号生成メカニズムを明らかにできれば、その神経情報処理のルールを利用し、外部から人為的に刺激を与えたり、一定の手順を踏むことによって、適切な学習信号の生成を促すことも可能であると考えられる。小脳における学習の効率化や合理化によって、効果的なリハビリ法やトレーニング法の開発につながることが期待される。
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