研究課題/領域番号 |
17K18395
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
基盤・社会脳科学
脳計測科学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2018) 公益財団法人東京都医学総合研究所 (2017) |
研究代表者 |
三輪 秀樹 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 精神薬理研究部, 室長 (80468488)
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研究協力者 |
McCarley Robert W. Harvard medical school/VA Boston Healthcare System
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 統合失調症 / GABA / 睡眠 / スピンドル波 / 視床網様核 / パルブアルブミン / GABA作動性ニューロン / 記憶 / スピンドル / NREM |
研究成果の概要 |
アデノ随伴ウィルスベクター(AAV-CreGFP)をGAD67 floxマウスの視床網様核にインジェクションすることで、視床網様核特異的にGAD67遺伝子欠損マウスを作成し、スピンドル発生への影響を調べた。その結果、AAV-CreGFPをインジェクションした視床網様核特異的GAD67欠損マウスは野生型マウスと比較して、スピンドル波密度の減少が観察された。また、Y迷路を用いた学習実験においても、睡眠依存性学習の障害が観察された。この結果は、統合失調症患者で報告されているノンレム睡眠スピンドル波発生減少と同様の結果であり、統合失調症患者における視床網様核機能異常の可能性が示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統合失調症モデルマウスにおいて、スピンドル波発生の異常および睡眠依存性記憶固定の異常を観察することができ、視床網様核GABA作動性ニューロンのスピンドル波発生における役割を明らかにできたことが学術的意義である。このことは、精神疾患と睡眠障害の病態の関連性を理解でき、これを拡張して、他の精神疾患と睡眠障害との関連性についても明らかにできる可能性を示唆できた。これらを明らかにすることで、睡眠異常の有無を診断することで発症の予防や、発症後に睡眠障害がある場合は睡眠異常を改善することにより、精神疾患の症状の改善など新たな治療法および回復のメカニズムを提唱できる可能性があることが社会的意義である。
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