研究課題
若手研究(B)
ヒト満期胎盤から採取した栄養膜細胞から形成した合胞体栄養膜細胞には二本鎖RNAを認識する受容体が発現しており、これを介した刺激により1) 炎症性サイトカインやケモカインを産生すること、2) 抗ウイルスタンパクを産生すること、3) カスパーゼ3/7依存性細胞死を起こすことを明らかにした。また、妊娠マウスに二本鎖RNAを投与して胎児発育遅延を誘導し、この作用が二本鎖RNA受容体であるTLR3を介していることを見出した。
炎症が関与する妊娠合併症は未だに原因が明らかになっていないものが多く、これが根治療法の開発を困難にしている。本研究は合胞体栄養膜細胞に発現する二本鎖RNA受容体に着目し、これらを介した刺激が誘導する胎盤での免疫反応の一端を明らかにした。今後臨床検体を用いた検討を組み合わせることで、胎盤障害の新たなメカニズム・バイオマーカーが明らかとなる可能性が示唆された。
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
PLOS ONE
巻: in press 号: 5 ページ: e0177994-e0177994
10.1371/journal.pone.0177994
周産期医学
巻: 47 ページ: 1521-1526