研究課題/領域番号 |
17K18405
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
小児科学
消化器内科学
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
清水 泰岳 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 器官病態系内科部, 医師 (80751198)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 糞便移植 / 腸内細菌叢 / 炎症性腸疾患 / 潰瘍性大腸炎 / 小児 / 腸内細菌 / 小児消化器病学 / 下部消化管学(小腸、大腸) |
研究成果の概要 |
本研究では、小児潰瘍性大腸炎患者8例に対し、抗菌薬による前処置後に、嫌気的条件下で調製したドナー便の反復投与を行う糞便移植を実施した。その結果、2例では長期的な臨床的寛解が得られ、内視鏡的寛解も達成された。残る6例は1例治療反応性の改善を認めたものの、長期的寛解は達成できなかった。不応例は、いずれもステロイド抵抗性もしくは依存性の難治例で、うち5例は生物学的製剤や免疫調節薬を複数使用しても寛解しない難治例であった。糞便中の腸内細菌叢の解析では移植前はドナーとは大きく異なる構成であったが、6例で移植によりドナーの構成に近似する傾向が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児潰瘍性大腸炎患者8例に対して糞便移植を行い、2例で臨床的寛解に加えて、内視鏡的寛解を1年間にわたり達成できたことは有意義であった。一方で、6例は長期的寛解を達成しえなかったが、うち5例は現在使用できるあらゆる治療薬を駆使しても寛解を維持できない最重症例であった。腸内細菌叢の解析では、8例中7例がドナーと大きく異なる細菌組成だったが、8例中6例では移植によりドナーに近似する傾向が見られた。 以上より、あらゆる治療に抵抗性の最重症例よりは軽症~中等症の症例に効果が期待できる可能性があること、および、小児患者に最適なドナー組成について、さらなる検討が望まれることが考えられた。
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