研究課題/領域番号 |
17K18412
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
応用物性
ナノ構造物理
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
山路 俊樹 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (30432355)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | スピン波 / 磁化反転 / 理論研究 / 磁気記録 / 超高密度磁気記録 / マイクロ波アシスト磁化反転 / stochastic LLG方程式 / ランジュバン方程式 / 電圧制御磁化反転 / 書き込みエラー率 / ダンピング定数 / 臨界膜厚 / 理論計算 / スピントロニクス / 物性理論 / デバイス設計 |
研究成果の概要 |
円偏光rf磁場下での垂直磁性体の磁化反転の膜厚依存性を1次元有効スピンモデルを用いて分析した。その結果、2つの臨界膜厚(dc1, dc2)が存在することが分かった。膜厚が薄い場合、反転モードはマクロスピンモデルで良く説明することができる均一モードであることが分かった。膜厚を増加させてdc1より厚くなると、反転モードは不均一モードになることが分かった。更に膜厚を増加させてdc2より厚くなると、反転磁場のrf周波数依存性において反転磁場が最小値をとる臨界周波数が増加した。臨界周波数が増加することによって、結果として、従来のマイクロ波アシスト磁化反転よりも反転磁場を更に低減できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の手法のようなエネルギーアシストやトルクを利用するのではなく、スピン波共鳴を磁化反転低減に利用する手法であるスピン波アシスト磁化反転の理論構築を行い、スピン波アシスト磁化反転の実験結果に対して理論的裏付けを与える重要な研究である。スピン波を介在した磁化反転ダイナミクスという未開拓な物理理論を構築する点で学術的意義があり、垂直磁気記録におけるトリレンマを打破し5 Tbit/in2を超える次世代超高密度磁気記録媒体の開発に繋がる点で社会的(産業的)意義がある。スピン波アシスト磁化反転が実用化されれば社会的インパクトが非常に大きいと考えられる。
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