研究課題/領域番号 |
17K18415
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地質学
層位・古生物学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
宇都宮 正志 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (10738313)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 海底地すべり / 前弧海盆 / 不整合 / 新生代 / 石灰質ナノ化石 / テフラ / 南関東 |
研究成果の概要 |
南関東には上部新生界の前弧海盆堆積物が広く分布し,海底地すべり堆積物が挟在する.これらを形成した海底地すべりと前弧海盆に不整合を形成した構造運動や堆積作用の関係に注目して,海底地すべり堆積物の層位,側方分布,内部構造,岩体に含まれるテフラ層や石灰質ナノ化石群集を検討した.その結果,地表や地下で不整合と推定された層準とそれ以外の層準で海底地すべり堆積物が確認され,それらの分布、年代、浸食・堆積過程が明らかとなった.深層型の海底地すべりが厚い泥質堆積物の形成と関係していることや,テフラ層がすべり面の位置の制約に影響したことなどが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海底地すべりは陸上のものと比べ大規模で,油ガス田などの海上設備の破壊や津波を引き起こすことから,社会経済に少なからぬ打撃を与える.その直接的な発生要因と共に,長期的な条件として土砂の堆積速度や構造運動による斜面傾動の影響が重要視されている.南関東の前弧海盆堆積物は第四紀の高精度な年代指標を用いて不整合や海底地すべりの形成年代を制約出来ることに加えて,こうした長期的な発生要因を理解するための地質学的検討が可能である.研究の結果,海底地すべりの特徴や海盆発達との関係を地質学的証拠に基づいて理解し,活動的な前弧域における海底斜面の長期的な安定性を理解する上で意義ある成果が得られた.
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