研究課題/領域番号 |
17K18417
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
食生活学
胎児・新生児医学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
安永 茉由 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (70712181)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 低栄養 / 骨形成 / オステオカルシン / 間葉系幹細胞 / グルコース / 骨芽細胞 / MSC / 胎児期低栄養 / 骨形成不良 / 2型糖尿病 / 遺伝子発現 / エピジェネティックな発現制御 |
研究成果の概要 |
胎児期低栄養によるII型糖尿病発症メカニズムの解明を目的に間葉系幹細胞の骨分化誘導系において栄養環境を変化させることで胎児期低栄養モデルをin vitroで作出し、骨分化誘導過程における栄養環境の変化が細胞の分化や増殖、機能に与える影響について検証した。 骨分化誘導過程における低グルコース環境は、骨分化マーカーであるALP活性やGla型オステオカルシンの分泌量、細胞増殖能を低下させた。膵臓β細胞の増殖やインスリン合成に関わるGlu型オステオカルシンの分泌量は分化度に伴いGla型と同様に変化した。以上より骨分化誘導過程における栄養環境の変化は細胞の分化や増殖、機能に影響を与える可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
間葉系幹細胞の骨分化誘導を用いた当該現象のin vitro低栄養モデルの構築に成功したことは劇的な変化を生じる発生期での複雑な疾患素因の形成メカニズムの解明に大きく寄与すると考えられる。さらに膵臓β細胞の増殖や機能に関わるGlu型オステオカルシンは骨分化度に応じて変化する可能性が示唆され、本研究のコンセプトである骨形成不良による膵臓β細胞の発生・機能への影響について支持するデータの一つとなった。本研究により未だ全く不明の「低体重で生まれた人で成人期に罹患しやすいII型糖尿病の発症機構」の一端が明らかとなり、発症機構の全体像解明への重要な基礎的知見が得られた。
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