研究課題/領域番号 |
17K18424
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
認知科学
実験心理学
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
森 数馬 国立研究開発法人情報通信研究機構, 脳情報通信融合研究センター脳情報工学研究室, 研究員 (70754696)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 情動 / 感動 / 芸術 / 音楽 / 脳 / fMRI / 音楽情報処理 / 機械学習 / 深層学習 / 脳認知科学 / 生理 |
研究成果の概要 |
人が音楽などの芸術作品に感動するとき、脳には特有の活動が生じると考えられる。本研究では、鳥肌感と涙感という二種類の感動について脳活動を解明するとともに、そうした脳活動に関連する音楽の特徴量を解析することを目的として検討を行った。その結果、鳥肌感と涙感が報酬に関わる脳領域である尾状核と側坐核の活動とそれぞれ関連することが示された。実験に使用した音楽の時間-周波数の情報から、鳥肌感と涙感が生じる時間帯を機械学習で予測できると示された。これまでに、感動の鳥肌感に関する脳活動が示されてきたが、本研究により、涙感に関する知見が得られるとともに、音響情報から感動の種類を識別可能であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳機能計測装置の内部で音楽を聴取させる実験によって、感動が生じた時の脳活動を示した。音楽によって鳥肌を伴う感動と、涙を伴う感動が生じた時間帯の脳活動を調べた結果、尾状核や側坐核と呼ばれる脳領域がそれぞれ活動すると示された。これらの領域は、食事などの報酬を得たときに活動する脳部位であるため、鳥肌や涙の感動は異なるタイプの脳への報酬であるという新たな学術的知見が得られた。また、実験に用いた音楽の情報解析から、鳥肌や涙を喚起しやすい特徴を持った音楽の時間帯を特定できることが示された。こうした技術の開発は、感動しやすい音楽の選出や製作に貢献するものと考えられ社会的意義が大きい。
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