研究課題/領域番号 |
17K18439
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
衛生学・公衆衛生学
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所 |
研究代表者 |
原田 哲也 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 主任研究員 (70516723)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | Outbreak関連大腸菌 / 食中毒 / 下痢原性 / 細胞付着性 |
研究成果の概要 |
Outbreak関連大腸菌O166:H15の下痢原性を明らかとするため、全ゲノム情報を基に分子疫学解析を実施し、病原因子を調査した。集発患者由来5株、散発患者由来2株、保菌者由来2株のMLSTの結果、保菌者由来の1株以外はST349とその近縁に型別された。さらに、コアゲノム解析で、これら8株は単一系統群に属した。集発患者由来4株に共通する病原因子として、EAST1遺伝子とdispersinタンパク遺伝子が同定された。培養沈渣懸濁液を用いた乳のみマウス試験で軽度の腸管内液体貯留活性を示す株や、細胞付着性試験でHeLa細胞に対してdiffuse adherenceが観察された株が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複数の原因不明食中毒事例に共通して分離されるOutbreak関連大腸菌O166:H15について、供試株5株が異なるクローンでありながら単一系統群に属することが示された。本成果は、共通する病原因子の存在を示唆する可能性が高く、その公衆衛生学的意義は高い。また、2016年から2019年にも本菌が分離される集団食中毒事例が相次いで報告され、報道発表により社会的注目を集めた大規模事例もみられた。それゆえ、本菌への関心度は今後ますます高まることが予想されることから、本成果を基礎データとして病原性の解明が進むことが期待できる。
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