研究課題/領域番号 |
17K18444
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機材料・物性
無機工業材料
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研究機関 | 公益財団法人高輝度光科学研究センター |
研究代表者 |
尾原 幸治 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 利用研究促進部門, 主幹研究員 (00625486)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 時分割PDF解析 / 硫化物ガラス / 差分PDF解析 / 構造・機能材料 / 固体電解質 / 機能性ガラス |
研究成果の概要 |
本研究では差分PDF解析・in situ PDF解析技術を確立し、硫化物ガラスの結晶化過程におけるガラス・結晶双方の構造変化を可視化することで、高速イオン伝導発現のメカニズム解明を目指した。 差分PDF解析は、Li3PS4ガラスの結晶化過程の構造分離へ適用した。混在構造の分離に成功し、Liイオン伝導の向上はガラスや結晶の構造変化ではなく、粒子表面に形成された微結晶の存在が要因である可能性を明らかにした。また、SPring-8のBL04B2とBL08Wにて、秒スケールの時分割PDF解析の開発を進めた。Li7P3S11ガラスの結晶化に至る構造変化の加熱速度依存性について、可視化することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、硫化物固体電解質のガラスと結晶が混在した構造について、差分PDF解析技術を使ってそれぞれの構造を分離・抽出できることを報告し、Li3PS4における構造とイオン伝導の相関の要因を明らかにした。当該解析手法は、固体電解質開発のみならず、多くの混在材料の構造分離解析技術としても応用できるため、今だ構造メカニズムの解明が進んでいない材料開発に有用となり得る。 また、本研究は秒スケールの時分割PDF解析装置も開発・整備した。当該装置も硫化物固体電解質開発のみならず、液体やガラスなど様々な非晶質材料の基盤研究に、秒スケールの局所構造変化の理解を可能とした。
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