研究課題/領域番号 |
17K18446
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文化財科学・博物館学
史学一般
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所 |
研究代表者 |
杉岡 奈穂子 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター, 客員研究員 (00609167)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 彩色材料 / 微細構造観察 / 層構造 / 染料 / 天然染料 / 顔料 / 透過電子顕微鏡 / マラカイト / 緑色彩色 / 材料分析 |
研究成果の概要 |
本研究では、文化財全体を構成する様々な物質で作られている「材料」の微細構造観察を行なってきた。奈良時代に建築彩色として用いられた彩色部分の剥落片について、一部を試料とし走査型電子顕微鏡および透過電子顕微鏡を用いた微細構造観察を進めてきた。緑色、赤色、白色、黄色、青色、灰色など彩色には複数の彩色材料の使用が明らかになった。さらに、彩色層の層構造の解析および経年劣化等の変色の検討から、彩色技法について細部が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,これまで行われていない文化財資源の材料科学的研究,特に,先端科学技術を用いてナノ構造を明らかにし,新たな分野を開拓することを特色としている。ナノ構造といった物質の微細構造を明らかにすることは,文化財資源を保存・修復しながら活用していく上で,極めて重要な基礎データとなる。このような貴重な文化財資源の材料科学的データの蓄積は,修復・歴史・美術史など多岐に渡る分野において有用な情報となる一方で,ものづくりを含めた材料科学分野においても非常にユニークな情報となり,世界への発信効果も大きい。また,特殊な形状をもつ文化財試料を観察する新技術が開発され,材料科学分野にも広く応用できると考える。
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