研究課題/領域番号 |
17K18468
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
思想、芸術およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
橋本 裕之 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 都市研究プラザ特別研究員 (70208461)
|
研究分担者 |
中川 眞 大阪市立大学, 都市研究プラザ, 特任教授 (40135637)
政岡 伸洋 東北学院大学, 文学部, 教授 (60352085)
日高 真吾 国立民族学博物館, 人類基礎理論研究部, 教授 (40270772)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 被災地芸能 / 二次創作 / 記憶の風化 / 芸術文化協働 / 東日本大震災 / 城山虎舞 / 関西 / 移植 / 記憶 / 風化 |
研究成果の概要 |
本研究は壊滅的な打撃を受けた地域社会の復興に際して、芸能が持つ特筆すべき力をフィールドワークによって実証した上で、震災に関する記憶の風化に抗する芸術文化協働のモデルとして、被災地芸能の二次創作という方法を検討した。芸能は東日本大震災直後の被災者を繋ぐ媒体として大きな役割をはたしたが、被災から10年近く経ち、関西は遠隔地ということもあり、震災を実感する機会がなくなってきた。そこで、岩手県上閉伊郡大槌町で活動している城山虎舞に触発されて、関西に在住するコンテンポラリーダンサーを中心とする阪神虎舞を立ち上げることによって、震災の記憶の風化に立ち向かうべく、虎舞の二次創作に関する実践研究を実施した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は文化財の保存と活用に限定されがちであった従来の文化実践を超えて、文化の真正性を問いなおして現代社会における文化の継承と創造を構想するという意味で、学術的意義をもっている。また、本研究は記憶の風化に抗する芸術文化協働のモデル構築をめざしている以上、その知恵を社会へ還元することが目的であり、記憶の風化を少しでも押しとどめる装置を開発することができたら、大きな社会的意義を獲得するはずである。東日本大震災は災害が過疎地を襲った際に支援する都市部の役割を再認識させた。災害の中心と周縁という課題に対峙する際、東北と関西を繋ぐチャンネルとしての芸能という視座は大きな可能性を示唆していると思われる。
|