研究課題/領域番号 |
17K18471
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 木更津工業高等専門学校 |
研究代表者 |
小谷 俊博 木更津工業高等専門学校, 人文学系, 准教授 (80708909)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 発達障害 / 道徳的責任 / チャーチランド / 脳神経倫理学 / 倫理学 |
研究成果の概要 |
発達障害者に対する道徳的責任を検討するために、脳神経科学の知見に基づく倫理学的なアプローチの可能性としてどのようなものがありうるかを検討した。私たちが道徳的責任を理解し、追求することができるのは、どのような脳の機能によるのか。この問題のアプローチとして、特にポール・チャーチランドとパトリシア・チャーチランドの研究を主として検討した。その検討結果として、ボトムアップ型のモデル構築の必要性および無意識下の脳の働きをベースとした制御を中心とする道徳的主体の理解の必要性を明確化した。同時に、発達障害者の道徳的責任に関する報告を検討し、理解の段階と道徳的判断の実行の段階を分けたモデルの必要性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
発達障害者の問題について、配慮の必要性が認識されると同時に、どのような理解や配慮が必要であるのか、という課題が生じている。本研究は、さまざまに想定される社会的状況の中でも、道徳的責任という観点から、この問題へのアプローチの方法を検討した。脳神経倫理学の研究から、無意識下での制御機能の重要性が指摘された。その機能を中核に据えた上で、発達障害者の認知機能の特異性を認識することで、どこまで道徳的責任が求められ、どこからが配慮の対象となるのか、さらなる客観的な基準の構築に向けた検討の道筋を明確化することが、本研究の社会的意義である。
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