研究課題/領域番号 |
17K18472
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
思想、芸術およびその関連分野
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研究機関 | 熊本高等専門学校 |
研究代表者 |
西村 勇也 熊本高等専門学校, 電子情報システム工学系CIグループ, 准教授 (60585199)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | バイオリン / 指向性 / 魂柱 / 駒 / 波動方程式 / CTスキャン / 技術継承 / 放射特性 / 魂柱調整 / X線CT / 音楽音響 / 楽器音響 / 放射指向特性 / 音響工学 / 指向特性 |
研究成果の概要 |
バイオリンの音色を決定づける要素は多岐にわたるが、本研究ではバイオリンを調整する際に分解の必要がない「駒」と「魂柱」に着目し、音響再現性の良い手法を採用した。バイオリンの音響評価方法は複数あるが、本研究では音響評価方法として、魂柱の調整による音圧指向性の変化に着目した。 複数台のバイオリンを用いて職人による調整前後の音圧指向性をプロのバイオリン奏者の協力を得て測定し、その時の魂柱の位置関係と指向性の相関を得ることができた。指向性は正二十面体のマイクロフォンアレイモデルを用い、三次元ベクトル及びカラースケールにより視覚化するシステムを構築し、視認性の高い音圧指向特性図を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、バイオリンが調整によって生まれ変わる可能性を秘めていることを世界中の職人が理解しているにもかかわらず、これまで研究されてこなかったという点に加え、楽器の調整技術は職人育成のため習熟の必要があることから社会的意義が深い。 さらに音響工学を専門とする研究者とバイオリン職人が職業的枠組みを超えて、工学理論と洗練された職人の感性とが有機的に結び付けば、17-18世紀に製作された銘器の音響法則の解明と、その法則を反映したより優れたバイオリン製作・調整技術が開発される潜在的可能性を有している。本研究の成果は可能性の一要素となり職人の技術継承を推進する意味でも意義は深い。
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