研究課題/領域番号 |
17K18477
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
猪俣 紀子 茨城大学, 人文社会科学部, 准教授 (20734487)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | パリジェンヌ / 文化移入 / フランス文化 / 洋裁文化 / 日仏交流 / パリ / イメージ / 幻想 / メディア |
研究成果の概要 |
現在日本の女性メディアにおいてみられる「パリジェンヌ幻想」について、それがどのように形成されたのかを、歴史社会学的に分析した。明治、大正期において男性作家によって描写さていたパリジェンヌイメージ形成の担い手が女性へ受け渡されたのは戦後であった。それには、近年ファッション史において位置づけられるようになった洋裁文化の存在が大きな役割を果たしていたことがわかった。パリモードを頂点とする洋裁学校に通う女性たちは、高価で買うことのできないパリモードを、自分たちの体型に沿うよう翻案しながら衣服を制作した。女性たちはミシンを踏みながらパリジェンヌへの憧れを身体化させていったことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで日仏文化移入は文学や芸術分野の男性作家がいかなるパリ憧憬を抱き、作品に反映されてきたかを語ることに終始していた。本研究ではこれまで行われてきた文学的アプローチに欠けていた大衆文化と女性の視点を導入したことに学術的意義がある。女性のパリ文化移入の歴史的研究として、今日の女性メディアにおける理想の女性像を投影したかのようなポジティブなパリジェンヌ幻想形成の歴史を明らかにすることができた。
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