研究課題/領域番号 |
17K18478
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
柴 佳世乃 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (60235562)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 中世 / 仏教 / 儀礼 / 音曲 / 説話 / 読経 / 法華経 / 法会 / 唱導 / 澄憲 / 講式 / 中世文学 / 音声 |
研究成果の概要 |
本研究は、中世において様々に体系化がなされた〈音曲〉の実態を、仏教儀礼における音声を中心に具体的に解明し、諸芸能が音曲で連動していることを浮かび上がらせることを企図する。(1)講式の復元的研究と詠唱の実現、(2)読経音曲の復元に関する研究、(3)音曲が行われた場の解明、これらにおける研究成果を得た。 (1)では、声明研究者および実唱者(天台僧侶)との共同作業により、講式の復元実唱を行った。澄憲作『如意輪講式』をことばと音曲の両面から検討し、現代に甦らせた。(2)では、読経音曲の分析にかかり、古譜と照合しながら曲節の基礎的解明を行った。(3)では、書写山や都など音曲の生成する場について論じた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
澄憲とその周辺における講式作成の現場を立体的に把握することに成功した。復元作業の過程で、ことばと音曲とがどのように結びついているのか、どのように構想・作成されたのかが、資料と実唱に基づいて具体的に把捉された。本研究で培われた新しい「方法」が、難解な復元実唱への道を確実に拓いた。数少ない澄憲作の講式とその周辺資料の発見が為されたことの意義も大きい。 研究成果は、学術論文や研究発表などの他、一般向け講座を行って広く公表に務めた。何より、平泉中尊寺にて「如意輪講式復元法要」が行われたことは大きな成果であった。新聞やテレビ報道を通じてダイレクトに研究成果が一般社会に届けられ、大きな反響を呼んだ。
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