研究課題/領域番号 |
17K18483
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
文学、言語学およびその関連分野
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
澤田 美恵子 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 教授 (80252815)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 職人 / 暗黙知 / エコロジカルアプローチ / 技 / 工芸 / James Jerome Gibson / 生田久美子 / Achievement / achievement / 共在感覚 / バイリンガル / 職人言葉 / Japanese craftsmanship / Japanese culture / 京都の伝統工芸 / 共在感覚の時空間 / 第8回世界クラフト会議 / やきもの / 伝統工芸品 / 新たな価値の創造 / 言語学 / 芸術諸学 |
研究成果の概要 |
本研究は伝統工芸の職人の言葉を観察することにより三つの問いを明らかにした。(1) なぜ作り手は、自然からの情報を受け取ることができるのか。(2) なぜ作り手は、自分が創るものと同じカテゴリーの作品であれば、作品を通して、他者である作者について知ることができるのか。(3) 作り手が自然や作品から情報を受け取れる条件とは何なのか、について生態学的心理学の立場から動物の活動を取り囲んでいる環境との相互関係で捉えた知覚心理学者James Jerome Gibsonの理論と生田久美子のAchievementという概念から考察した。本研究は非言語的情報を身体で感受し、言語化するという現象の考察でもある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、言語学が伝統工芸の分野でどのように貢献できるか方法論の確立も目指した。「伝統工芸」に関する言葉の抽出と意味の分析、その記述といった言語学者でなければできない作業は、伝統工芸に精通した言語学者でなければ成し遂げられる研究ではない。挑戦的であるが、言語と文化の相互作用を考えていくうえで、分野を横断した画期的な研究となった。本研究では職人が伝統工芸をつくる素材であるモノと常にコミュニケーションを重ねていることがわかった。たとえば木彫りの人形師は「木のなかにすでに人形がおり、それを掘り起しているだけだ」と発言する。人とモノとのコミュニケーションの研究成果は学術的に非常に意義あるものである。
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