研究課題/領域番号 |
17K18533
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
地理学、文化人類学、民俗学およびその関連分野
|
研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
長津 一史 東洋大学, 社会学部, 教授 (20324676)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 海域世界 / 移動 / アジア地域像 / 越境 / インドネシア / オーストラリア / ティモル海域 / 国境 / 境域 / 越境移動 |
研究成果の概要 |
本研究では、博物館や在地文書における歴史表象、フィールドワークで得た民族に関する語り、文献資料を基に、ティモル海域におけるオーストラリア-インドネシア(豪印)間の民衆交流史を整理し、その知見に基づく両国の自国史表象の再編過程を比較考察することを目的とした。新型コロナ禍のため現地調査の一部は予定通りに実施できなかったが、オーストラリア、インドネシア双方において豪印間の民衆交流史とそれに関連する自国史表象の基本資料を収集、分析するはできた。インドネシアでは、同交流史の担い手となったスラウェシ島の海民村落でフィールドワークも実施した。これらの成果は、複数の著書・論文ならびに国際学会で公表された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、オーストラリアとインドネシアに跨がる海と境域での民衆交流史を辿り、同時にそうした民衆史に関する両国の歴史表象と自国史の再構築過程を比較の視点を交えて跡づけるものであった。両国では、在地の住民を主体とする越境的な地域関係史を注視して、自国の歴史を再検討する傾向が--二カ国で温度差はあるが--強まっている。本研究は、そうした潮流を整理しつつ、東南アジア、オセアニア、さらには日本を含む東アジア各国の近代国家を単位とする、あるいはそれらの国家群で構成された「地域」を単位とする歴史表象を、海と境域の民衆交流史から捉え直す地域間比較研究の試みとして、学術的な意義を有する。
|