研究課題/領域番号 |
17K18569
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
石川 竜一郎 早稲田大学, 国際学術院, 准教授 (80345454)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 帰納的ゲーム理論 / ゲーム論理 / 動的認識論理 / 経験 / 資産取引実験 / コミュニケーション / 事例ベース推論 / 事例ベース意思決定理論 / ゲーム理論 / 帰納的学習 / 確率論理学 |
研究成果の概要 |
意思決定理論の帰納的アプローチの理論構築と実証・実験データに基づく検証を行った。理論構築では、動的ゲーム論理の枠組みにUnawareness構造を導入し、獲得した情報と既に保持していたが関連性を認識していなかった情報を区別する体系を構築し、取引データを説明する行動モデルの基礎を与えた。 実証・実験データ分析では、資産市場取引実験及び経験財の取引行動のデータを分析した。資産市場取引においては、取引主体の予測の自信度が資産取引を活性させることが観察された。経験財消費データでは、消費がもたらす満足予測の自信度をデータとして得られなかったが、価格感応度が高い消費行動を観察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
標準的ゲーム理論において想定される直面する状況を完全に把握し、その元で演繹的な推論を行う完全合理的主体の想定を緩め、限定合理的で経験を通じた帰納的推論を行う主体を想定した意思決定理論を構築した。経済理論がこれまで演繹的なアプローチに終始していた中、帰納的推論の観点から説明可能なこれまでとは異なる方法論に基づいた理論を構築している。このことは、人間の持つ帰納的能力の意思決定における役割を分析するための有用な枠組みになると考えている。また、帰納的推論は実験・実証データとの相性が良く、理論の科学的検証をより精緻に行うことにもつながる。このため、近年のデータサイエンスの発展の一助となる。
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