研究課題/領域番号 |
17K18577
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
木村 邦博 東北大学, 文学研究科, 教授 (80202042)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | スティグマ / 精神疾患 / ハンセン病 / HIV/AIDS / LGBT / 数理モデル / 不完備情報ゲーム / 差別 / 相互行為秩序 |
研究成果の概要 |
スティグマを持つ者が他者からそうではないと見なされることをパッシングという。スティグマを持つか否かを他者は知らないがスティグマを持つ者の比率は知っているという社会的相互行為状況をゲーム理論で定式化し、均衡概念を用いてパッシングが成功する条件を検討した。その条件として特にスティグマを持たないタイプの者がとる行為が重要であることを明らかにした。さらにこの結果を、素性を知る者との相互行為における「カバリング」や、シグナリングゲームにおける「なりすまし」と比較考察するとともに、手記や事例研究報告などに見られる事例と照合することで考察の妥当性を検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の主な学術的意義は、数理モデルの構築と解析によって差別・偏見の現状を理解することに貢献し、質的調査による既存の研究成果と数理モデルによる考察とを融合し、「合理性」や「均衡」などの社会科学的重要概念の再検討を行ったところにある。社会的意義としては、スティグマを付与されうる者が直面する現状の理解にもとづいて、周囲の他者の対応や制度変更等による状況改善の可能性に関して政策論的考察を行ったことが挙げられる。
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