研究課題/領域番号 |
17K18588
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知大学 (2019-2022) 東京女子大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
湯川 やよい 愛知大学, 文学部, 准教授 (20723365)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 非触法ペドファイル / ジェンダー / セクシュアリティ / 問題経験 / 小児性愛 / クィア / ペドファイル / 語り / 子ども / 承認 / ナラティブ |
研究成果の概要 |
本研究では、非触法ぺドファイル(子どもを性的な対象とする小児性愛者のうち、性加害を実行したことがない人々)について、議論が先行する英語圏に注目し、近年の新しい当事者団体の運動言説が右派系の媒体と一部フェミニズムの双方から厳しい批判を浴びる一方で、一部の大手左派系メディア等では肯定的に受容されてもいる、複層的な言説空間を明らかにした(主に二次資料、文献研究)。また、日本国内の当事者への聞き取り調査からは、性的指向により異なる思春期・学齢期のセクシュアリティ認識のプロセスや、ライフステージの変化に伴う当事者の生きづらさの変化などが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ジェンダーセクシュアリ一研究において、一概に「よりそうべきマイノリティ」とは扱えないぺドファイルは、文学研究の抽象的分析の中に取り残され、社会調査に基づく経験研究との接合が長年希求されながら、その実現には至っていない。本研究は、ポスト構造主義ジェンダー理論と経験的調査研究との接合に挑戦し、社会学と関連領域における新たな研究の視点を示す点で、大きな意義をもつ。また、近年その実態解明が喫緊の課題とされながら、研究蓄積が極めて薄い非触法ペドファイルを主題化し、子どもの安全を企図する諸政策を展望する議論の基盤を提供する点で、重要な社会的意義を有する。
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