研究課題/領域番号 |
17K18669
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
教育学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
安藤 寿康 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (30193105)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 教育学習 / 個体学習 / 観察学習 / 脳神経活動 / fMRI / 運動学習 / 教育脳 / 心の理論 / 教育の進化 / 脳機能 / 言語理解 / 教育 / 双生児法 |
研究成果の概要 |
本研究は教育学を生物学に位置づけ、「進化教育学」という新たな分野を開拓することを目指し、「教育学習」というヒトに顕著な学習様式が、ヒト以外の動物も行なう「個体学習」や「観察学習」とは異なる独特な脳活動によることを、fMRIによる実験課題によって示すことを目的とし、指運動学習を自分のペースで行う「個体学習」、見本を観察して行う「観察学習」、教師が指導する「教育学習」の三学習条件で実施し、脳活動の差異を検討した。個体学習ではさまざまな部位が活動しており、個人個人が自分の仕方で学習している様子がうかがえたのに対し、観察学習や教育学習では心の理論に関与する部位の活動が高くなっていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は学校教育に関心が集中しがちな教育学を、自然科学、特に生物学の一分野に位置づけ、「教育行動」が学校文化の出現以前に、ヒトとしての生物学的な適応ストラテジーであり、そのための独特な脳活動を行っていることを示すことにより、教育とはそもそもヒトの生存にどのような意味と機能を持つかを探求する「進化教育学」という新たな科学分野を開拓する基礎となる。これは学校文化のもつ弊害(学歴至上主義、メリトクラシーの顕在化など)に対して、教育の自然的機能に着目することによって新たな教育観を示唆することになり、学習者個人にとっても社会の維持と発展にとっても有意義な教育学習を社会に実装する契機となると考えられる。
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