研究課題/領域番号 |
17K18692
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
心理学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 真介 東北大学, 学際科学フロンティア研究所, 助教 (90525578)
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研究分担者 |
柴田 和久 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 脳機能イメージング研究部, 主幹研究員(任常) (20505979)
鈴木 敦命 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (80547498)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 他者視点取得 / 心理物理 / 視覚心理 / 視覚 / fMRI / 脳情報デコーディング / 知覚 / 社会的伝染 |
研究成果の概要 |
本研究では「ヒトが他者の視知覚を推測する際には、自分自身の(脳内)初期視覚システムを使う」という仮説を心理物理実験により検証した。なお、検証には運動残効と呼ばれる現象を利用した。心理物理実験では、まず、「自分自身が運動刺激を見た後には、自分の見た運動刺激に応じて運動残効が起こる」ことを確認した。次に、「他者が見ている運動刺激を推測する課題において、他者の見た運動刺激に応じて運動残効が起こる」ことを発見した。この結果は、「運動残効は脳の初期視覚システムで起こる」という先行研究の知見と併せて、「ヒトが他者の視知覚を推測する際には、自分自身の初期視覚システム”を使う」ことを示唆するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトは社会的動物であり、他者との協調なしには生きていけない。互いに協調することで、我々は社会を発展させてきた。他者とうまく協調するには、他者の感情や意図、好み(選好)や価値観などの心理状態・傾向を正しく推測する必要がある。本研究では、これまでの研究であまり注目されてこなかった「他者の視知覚の推測」に新たに焦点を当てた。我々の研究では、「ヒトが他者の視知覚を推測する際には、自分自身の(脳内)初期視覚システムを使う」ことを示唆する結果が得られた。他者の視知覚の推測を支える脳メカニズムを明らかにすることは、ヒトが社会の中で「他者と“どのように”協力するのか?」の一端を解明することに繋がり得る。
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