研究課題/領域番号 |
17K18699
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
心理学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
服部 裕子 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (60621670)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 音楽性 / チンパンジー / リズム同調 / 身体協調 / 身体同調 / 比較認知科学 / 聴覚認知 / 情動 / 類人猿 / 社会性 / 聴覚コミュニケーション |
研究成果の概要 |
本研究は、ヒトの音楽性の起源を探るため、類人猿を対象にさまざまな音刺激に対する行動反応および情動反応を検討した。チンパンジーを対象に実験室において反応を調べた結果、ヒトと同様に、リズム音はチンパンジーの自発的なリズム運動を誘発することがわかった。また、特定の姿勢においては、動きの周期性はリズム音の速さに相関すること、自発的運動を誘発する音刺激への選好も示すことがわかった。これらの結果は、ヒトに近縁の種であるチンパンジーにも、ヒトの音楽活動を支える基盤が共有されていることを示唆する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音楽は、音そのものが感情や動きに働きかけるという特徴から、異なる言語を話す相手や言語能力が十分に発達していない幼児など広い範囲の他者とのコミュニケーションが可能である。本研究では、リズム音がおよぼす運動への影響といった、音楽活動をささえる認知基盤が、ある程度はヒトに近縁なチンパンジーにも共有されていることを実験的に確認した。こうした「音楽性」は、ヒトが言語を獲得する以前から、その進化の過程で徐々に発達していったことが示唆される
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