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社会的文脈における作り笑い現象の構造と機能の解明-ASD者と健常者の比較を通して

研究課題

研究課題/領域番号 17K18707
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
研究分野 心理学およびその関連分野
研究機関九州大学

研究代表者

田中 真理  九州大学, 基幹教育院, 教授 (70274412)

研究期間 (年度) 2017-06-30 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード作り笑い / 自閉スペクトラム症 / メンタライズ / 社会的文脈 / 社会系心理学 / 臨床
研究成果の概要

自閉スペクトラム症者(以下、ASD)における作り笑いの理解について検討した。研究協力者はASD者10名と定型発達者(以下、TD)16名の計26名であった。作り笑いとは何かとという定義に回答し、社会的スキル尺度項目(kiss18)を評定した。作り笑いか否かの判断をもとめ、これらの画像を見る際の視線分析をおこなった。その結果、作り笑いの定義は共通していた。作り笑いの判別は、TD者の方が正確であり、社会的スキル尺度との正の相関がみられた。ASD群のなかで、作り笑い判別率の高得点者と低得点とのあいだの視線の違いがみられた。結果について、直感的/命題的心理化および弱い中枢統合性の観点から考察した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

作り笑いは、可笑しみを伴う自然な感情ではなく表面的・意図的な笑顔による笑いであり、人との良好な関係を築く際にだれもが体験する表情表出である。自閉スペクトラム症者(以下、ASD)はどのように作り笑いを理解しているかと検討した結果、作り笑いの判別は、ASDの障害のない定型発達者の方がASD者よりも正確であり、この正確さは社会的スキル尺度と関連があることが示された。ASD群のなかでは、作り笑い判別率の高得点者と低得点とのあいだの視線の違いがみられた。結果について、ASD者がひとの気持ちを理解する際に、直感的に理解するか、言語的推論に基づき理解するか、全体的な状況から判断するか等の観点から考察された。

報告書

(6件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 2018 実施状況報告書
  • 2017 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2021 2019 2018 2017

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Understanding forced smiles in individuals with autism spectrum disorder2021

    • 著者名/発表者名
      TANAKA Mari
    • 雑誌名

      Bulletin of Center for Clinical Psychology and Human Development

      巻: 12 ページ: 35-40

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Understanding forced smiles in individuals with autism spectrum disorder.2021

    • 著者名/発表者名
      Mari TANAKA
    • 雑誌名

      Bulletin of Center for Clinical Psychology and Human, Kyushu University

      巻: 12 ページ: 35-40

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 「心の教育」を考える‐発達障害の理解と対応‐2017

    • 著者名/発表者名
      田中真理・義村さや香・田中さえ子・岡野憲一郎・松下姫歌
    • 雑誌名

      京都大学大学院教育学研究科附属臨床教育実践研究センター

      巻: 21 ページ: 3-33

    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [学会発表] 「自閉スペクトラム症者の”かわいい”認識-ベビースキーマを視るときの視線に着目して-」2019

    • 著者名/発表者名
      大野愛哉・田中真理
    • 学会等名
      日本発達心理学会第30回大会
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [学会発表] 「障害児との関係のなかでひらかれる意味世界の共有の視座とは(2)-生活文脈の中で自己理解をどのように支えるか-」2018

    • 著者名/発表者名
      田中真理
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第56回大会, 自主シンポジウム企画者・話題提供者
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [学会発表] 「作り笑い」表情の理解と社会的スキルの関連- 自閉スペクトラム症者の視線に着目して-.2017

    • 著者名/発表者名
      今村栞・田中真理
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第55回大会
    • 関連する報告書
      2017 実施状況報告書
  • [図書] コラム自閉症の子どものユーモア研究の現状, 赤木和重編著「ユーモア的即興から生まれる表現の創発」129-1322019

    • 著者名/発表者名
      田中真理
    • 総ページ数
      193
    • 出版者
      クリエイツかもがわ,
    • ISBN
      9784863422520
    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書

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公開日: 2017-07-21   更新日: 2023-01-30  

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