研究課題/領域番号 |
17K18718
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
心理学およびその関連分野
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研究機関 | 統計数理研究所 |
研究代表者 |
川森 愛 統計数理研究所, リスク解析戦略研究センター, 外来研究員 (50648467)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 認知モデル / 状態空間モデル / ニワトリ雛 / 採餌行動 / 競争採餌 / 動物行動 / 統計モデル / ヒヨコ / 集団採餌 / 最適採餌理論 / 認知計算モデル / 意思決定プロセスモデル / 採餌戦略 / 最適採餌 / 採餌探索学習モデル / 認知科学 / 動物行動学 |
研究成果の概要 |
本研究はニワトリ雛の採餌行動データを説明するため,状態空間モデル技術を応用した統計モデルを作成した.その際,認知モデルを複数設定し行動への当てはまりを比較することで,動物内部の認知機構の探究を試みた.その結果,ニワトリ雛がどのような計算過程を経て行動を表出しているか,その方向性を示すことができた,また,認知モデルの当てはまりには個体差があったことから,個体によって行動戦略に違いがあることも示唆された.次に競合採餌状況下での行動と認知の変化を検証したところ,ニワトリ雛がリーダーとフォロワーの役割を入れ替えながら採餌している可能性が示された.このことは今後のモデル作成の指針となる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
言語を持たない動物が何を考えて行動を決定するのか,その生々しい思考過程を知ることは容易ではない.しかし,思考の産物である行動を説明することによって,ある程度窺い知ることはできる.時系列解析の統計技術を用いることによって,行動の裏に隠れた認知を炙り出すことは可能であると考えられるが,そのような行動解析の問題意識を持って適用された研究はこれまでほとんどなかった.本研究が開発した手法によって,社会性も含めた高次行動の認知研究への道筋が開かれたと考える.
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