研究課題/領域番号 |
17K18741
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
解析学、応用数学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
厚地 淳 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (00221044)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ネヴァンリンナ理論 / 有理形関数 / 値分布論 / Liouville型定理 / 劣調和関数 / ディリクレ形式 / 正則写像 / 拡散過程 / リューヴィル型定理 / リーマン・ロッホの定理 / 確率解析 / 関数論 / 確率論 |
研究成果の概要 |
正則写像の値分布の研究における中心的手法であるネヴァンリンナ理論を確率論的方法を用いて一般化することにより、一般領域上の有理形関数に対するネヴァンリンナ理論、特に第2主定理を示した。この一般化の過程で、マルチンゲール理論に現れる破綻関数の概念を関数論の研究に導入した。これを用いて、劣調和関数や調和写像が適当な幾何学的条件下では定数写像しか存在しないというリュービル型定理を得た。さらに発展的な研究展開として、コンパクトリーマン面上のリーマン-ロッホの定理の類似を無限遠の小さい無限グラフ上で示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、ある種の古典的関数論とそれに関連する現代の新しい数学の研究分野において、確率過程と関連する確率論的手法が両者に通底する数学的概念として存在することを示している。このような観点から研究することは、今まで関数論の研究対象とされてきた多様体に限らず、特異性を持つ空間やグラフ・ネットワークなど、より広範な空間上の研究対象へ古典的関数論の手法と概念を拡大できる可能性を与えるものと思われる。
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