研究課題/領域番号 |
17K18757
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物性物理およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大坪 嘉之 大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (70735589)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | スピン軌道相互作用 / 液体金属 / 角度分解光電子分光 / 低速電子回折 / トポロジカル相転移 / トポロジカル絶縁体 / 擬似液体層(QLL) / 表面電子状態 / トポロジカル表面状態 / 擬似液体層 / Rashba効果 |
研究成果の概要 |
液体金属におけるスピン軌道相互作用の描像を明らかにすることを目指し、重元素単結晶表面近傍に融点より低い温度で形成される擬似液体層(Quasi-Liquid Layer: QLL) の電子状態およびRashba効果によりそこに生じると予想されるスピン・軌道偏極構造を電子回折及び光電子分光実験により調査した。対象としたビスマス単結晶表面においては3次元結晶の融点近傍においてもQLLが検出できなかったが、一方で高温に保ったビスマス単結晶の表面電子状態の観測からこれまで予測されていなかった温度駆動のトポロジカル相転移と考えられる電子状態の質的な変化を発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では当初予定していた液体金属相の電子状態の追跡は残念ながら困難だったが、一方で研究開始当初は全く予測していなかった温度変化によるトポロジカル相転移を示す電子状態の変化を見出した。温度によるトポロジカル相転移と、それに伴う熱流・スピン流のエネルギー変換技術は持続可能な社会発展に際してスピントロニクス技術が貢献を期待される分野の一つであり、本研究では当初意図した内容とは異なってしまったものの、有意義な新しい知見を得ることができたと考える。
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