研究課題/領域番号 |
17K18779
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子、原子核、宇宙物理およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宮本 祐樹 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 特任講師 (00559586)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | ニュートリノ質量分光 / 位相共役波 / 水素分子 / 二光子放出 / 素粒子実験 / 量子エレクトロニクス / 原子・分子物理 |
研究成果の概要 |
本研究課題ではニュートリノ質量分光の構成要素の一つであるコヒーレンス増幅の原理検証として、対向する二つの光子で励起された気相水素分子の振動状態からの位相共役二光子放出を観測した。観測された二光子放出の振る舞いはマクスウェル・ブロッホ方程式やそれを簡略化したモデルによる計算で良く再現され、コヒーレンス増幅の理解が深まった。さらにターゲットを固体水素とすることで、高密度・高コヒーレンス状態における検証も行った。同時に観測される三倍波と二光子放出では時間的振る舞いに相違があることがわかり、コヒーレンス増幅におけるジオメトリの重要性を示す結果が得られた。この現象の詳細な理解は今後の課題である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒッグス粒子の発見により素粒子の標準理論が完成した現在、素粒子研究は標準理論を超える物理を探求するフェーズに移行した。そこで突破口の一つと考えられるのが、未だ謎の多いニュートリノである。そのためニュートリノ質量分光によりニュートリノの未知の性質を明らかにすることは重要である。本研究によりニュートリノ質量分光の重要要素であるコヒーレンス増幅の検証は充分なレベルに達し、今後、研究は新たな段階に進むことになる。本研究の成果の意義は大きい。
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