研究課題/領域番号 |
17K18783
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
素粒子、原子核、宇宙物理およびその関連分野
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研究機関 | 長崎総合科学大学 |
研究代表者 |
田中 義人 長崎総合科学大学, 工学研究科, 教授 (30269089)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 高エネルギー原子核衝突実験 / 粒子検出器 / データ収集系 / TPC / アクセラレーション / FPGA / クォーク・グルーオン・プラズマ / ALICE / データ収集システム / DAQ / GPUコンピューティング / 原子核実験 / 高エネルギー物理学実験 / 重イオン / 実験核物理 / 計算機システム / 計測工学 / ハイパフォーマンス・コンピューティング / 素粒子実験 |
研究成果の概要 |
CERN LHCのALICE実験のTPC検出器高度化(GEM-TPC)や、J-PARC重イオン計画等の将来の高輝度高エネルギー原子核衝突実験に必須となる、超高帯域オンラインデータ即時処理システムの開発を行った。本システムは、Intel/AlteraのArria10 大型FPGAをベースとし、一般的PCによるデータ処理速度を大幅に上回る、ノードあたり80Gbpsにて検出器のADCデータを読み込み、処理することが可能である。FPGA上にはペデスタル除去、コモン・モードノイズ除去、電子クラスタ識別などの処理を連続的に行うアルゴリズムを搭載し、CERN実験施設において実機による動作確認に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の高エネルギー物理学実験では、検出器と加速器の性能向上により検出器が吐き出すデータの流量が数テラbpsを超える。特に原子核実験では、イベントあたりの粒子密度も大きく、従来からあるハードウエア・トリガによるイベントの取捨選択は最早不可能である。従って、検出器データを全て取り込み、高度な解析アルゴリズムを連続的に適用し解析するシステムが必須となる。本研究はこのような解析システムを、FPGA等の量産が確立された民生部品の組み合わせによって構築し、大規模なアクセラレーションを行うための要素技術を確立した。この技術は今後の実験技術並びに原子核物理学に大きな躍進をもたらすであろう。
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