研究課題/領域番号 |
17K18790
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
天文学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松村 知岳 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 特任准教授 (70625003)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | インフレーション / ミリ波光学 / 微細加工 / レーザー / 3Dプリンター / 半波長板 / 3次元プリンター / 偏光観測 / ミリ波 / 波長板 / メタマテリアル / インフレーション仮説の検証 / 偏光変調器 / 反射防止機能 / 宇宙マイクロ波背景放射 |
研究成果の概要 |
宇宙マイクロ波背景放射に搭載することを目指し、微細加工メタマテリアル式大型半波長板の実現性について研究を行った。熱及び光物性よりミリ波光学材として適した部材の中で特に大型化が可能なアルミナに着目した。難加工材であるアルミナに対し、ダイシング微細溝加工により半波長板の実現性を示した。また、大型化に向け、特に3次元プリンターによるアルミナ造形、また長短波レーザによるアルミナ微細加工の2つの加工方法に着目し試作を行った。ミリ波で求められる加工精度には十分であり、大型化に対して対応できる加工用ステージが準備できれば、それ以上の技術的な制約はないため、今後の発展性が期待できることが本研究にて示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙論における最大の謎の一つがインフレーション仮説の検証である。宇宙マイクロ波背景放射偏光観測は宇宙初期の事象を観測できる数少ない実験手法である。特にナノケルビンの輻射の変化を捉える観測装置は非常に高感度が要求されており、偏光変調器はその実現への鍵となる装置である。本研究は高感度に必須となる大型化に対して、微細溝加工にて実現するための検討であり、日本発の技術開発が将来のインフレーション仮説の検証に寄与する可能性があり意義深い。また、ミリ波の微細加工技術は高速通信技術(5G)の次の世代の技術(6G)として注目されている周波数に対応し、将来的にミリ波技術の社会的な波及性も期待できるため意義深い。
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