研究課題/領域番号 |
17K18854
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
金子 真 大阪大学, 工学研究科, 教授 (70224607)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 赤血球 / 回転運動 / 並進運動 / マイクロ・ナノデバイス / モデル化 / 細胞・組織 |
研究成果の概要 |
Cell Pinball現象は幅50μm、高さ4μmのマイクロ流路を用いて生理食塩水で薄めた赤血球を流したときに観察される。そこで直径6~8μm、中央部厚さ1μm、外周部厚さ2μmという赤血球独特な形状に解決のヒントが潜んでいると考え、可視化を試みたが、挙動に明快な結果がでるまでには至らなかった。塩分濃度が低い液体中にある赤血球の内圧増加に伴って、赤血球の形状が球状に近くなり、結果として赤血球がマイクロ流路上下面で同時に面接触し、流体力学的効果との連成によって回転トルクが生成され、回転しながら主流と直交方向に運動する力成分を作り出していると解釈するのが一番自然であるという考察に至った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
体内の細胞の3分の1は赤血球である。心臓から出た赤血球は動脈を通じて毛細血管に到達し、付近の細胞に酸素を与え、それと引き換えに二酸化炭素を取り込み、肺で酸素と交換して再び心臓に戻ってくる。この赤血球に異常が起こると生命は維持できなくなってしまう。Cell Pinballは赤血球でしか起こらない現象で、低塩分濃度になったときに発生する。Cell Pinballが生体内で起こったという報告は未だないが、赤血球は生命維持に最も重要な細胞であるため、Cell Pinballがどのようなメカニズムの下で起こっているのかを明らかにすることは学術的にも社会的にも意義深いと考えている。
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