研究課題/領域番号 |
17K18959
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
高田 輝子 大阪市立大学, 大学院経営学研究科, 准教授 (30347504)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 非対称度 / 相転移予測 / 投資家行動 / 株式バブル / データ駆動型 / ノンパラメトリック / システム不安程度計測 / 高頻度株式統計 / ノンパラメトリック確率密度推定 |
研究成果の概要 |
システム不安程度を示す投資家行動の「対称性の破れ度」に特に注目して抽出し、その特徴を活用して、株式バブルのような相転移現象の予測の高精度化を目指した。まず予測に有効な前兆現象を価格変動パターンから抽出し、システム不安程度を特に敏感に反映する小型株や投資家リスク回避度の指標も導入した。次に大きな価格下落予測が孕む難題である非定常性問題と上昇/下落頻度不均衡問題についての対処策を講じた長期株価トレンド方向予測法を提案し、従来法を凌ぐ暴落回避性能を完全データ駆動的に実現した。投資家期待が一方向に傾くことによって価格変化の非対象度が増大し、その後の大きな価格下落に結びつくプロセスについても検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
株式バブル崩壊のような相転移現象は社会に大きな損失をもたらすため、その予測や制御は、社会的喫緊の課題である。本研究の成果は、金融市場のみならず、様々なシステムにおける大きな変化をもたらす相転移現象への活用への発展が可能であり、社会的意義が高い。相転移現象の予測や制御は、被害をもたらす現象の情報が少ない一方で、それを生み出すシステムは多くの要素が絡む非常に複雑なシステムであるため、現代科学にとっての難題である。本研究が実現した、データの大規模化による情報増大と、非定常性問題や価格下落方向の情報の少なさといった本質的な問題への対処による暴落回避性能の向上は、学術的にも意義が高いものである。
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