研究課題/領域番号 |
17K18977
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
木村 好里 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (90262295)
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研究協力者 |
村末 創
坪野 祐介
チャイ ヤウワン
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 固溶強化 / 塑性変形 / 金属間化合物 / ナノインデンテーション / 塑性変形機構 / 侵入型元素 / 相安定性 |
研究成果の概要 |
侵入型溶質原子による固溶強化の理解を目標に掲げ、第一歩として面心立方FCC格子の体心にあたる八面体隙間に侵入型炭素原子が規則固溶するE21型金属間化合物Ni3AlCを選択してL12型Ni3Alと比較を行い、ナノインデンテーション法を主に用いて原子レベルの局所的な弾塑性変形挙動を調べた。塑性変形開始に対応して荷重-変位曲線に不連続なバーストひずみが発現するPop-in挙動を解析し、C原子が固溶強化に及ぼす影響はAl-rich非化学量論組成のAl原子に比べて小さいことを見いだし、C原子は転位の生成に必要な応力を上昇させるが易動度にはあまり影響を及ぼさないことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
侵入型C元素が規則固溶したE21型Ni3AlCとCo3AlCについて耐熱合金強化相としての弾塑性変形に関する知見を深め、エネルギー環境問題解決に貢献できる高性能熱電材料Half-Heusler ZrNiSnの弾塑性変形を調べて理解を進めたことには社会的に意義がある。目標に掲げた侵入型溶質原子による固溶強化の理解への道のりは険しいが、原子レベルの局所的な弾塑性変形挙動の観察および解析は塑性変形開始における転位の生成や増殖および転位の易動度を評価する上で有効であると示せたことには学術的な意義がある。今後、透過電子顕微鏡による転位の解析と組み合わせて理解をさらに深めることが期待できる。
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