研究課題/領域番号 |
17K19016
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
化学工学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
神谷 典穂 九州大学, 工学研究院, 教授 (50302766)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 細胞培養 / ハイドロゲル / 細胞集塊 / 酵素 / 酸化還元反応 / 細胞シート / 増殖因子 / 区画化 / 機能化 / 酸化還元応答性 / 細胞 / 培養 / 界面 |
研究成果の概要 |
本研究では、酵素反応を用いて調製される酸化還元応答型ハイドロゲルを利用し、異なる細胞から構成される凝集構造(ミニ組織構造)を得ることを試みた。まず、ハイドロゲル上で2次元状細胞集塊(細胞シート)を調製した。その上に、3次元球状細胞集塊(スフェロイド)を添加した後、還元剤を添加することでハイドロゲル構造を崩壊すると、細胞シートの自発的収縮に伴いスフェロイドがラッピングされる様子が観察された。得られた細胞集塊構造の機能は、細胞の種類と組み合わせ、添加剤により変化することが確認された。以上のことから、細胞シートを風呂敷と見立て、これによりスフェロイドを包括・培養する新たな系の構築に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体系を構成する様々な組織は、多様な細胞から構成される。1993年に米国研究者により提唱された組織工学という学問分野は、細胞からの組織構築を標榜し、再生医療や薬物スクリーニングのための細胞アッセイ技術へと広く展開されている。そこでは、より天然の生体組織に近い構造や機能を有する複数種の細胞からなる組織構造体の構築が必要とされている。本研究で提案する細胞風呂敷によるラッピングという新たな概念は、ミニ組織構造体を調製するための1つの技術として位置付けられ、また、特別な装置を必要としないことから、ハイドロゲルを基材として利用する細胞培養技術に新しい汎用的な選択肢を提示するものである。
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