研究課題/領域番号 |
17K19081
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大竹 翼 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (80544105)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 蛇紋岩化 / 水素 / 超苦鉄質岩 / 地球化学モデル / オフィオライト / M-S-H / 準安定相 / 磁鉄鉱 / ニッケル / かんらん岩 / 触媒 |
研究成果の概要 |
天然に産する様々な超苦鉄質岩を出発物質として摂氏90度での蛇紋岩化反応実験を行った結果、未変質なハルツバージャイト(かんらん石と輝石を含む石)が最も高い水素生成量を示した。溶液および固相分析の結果から、これらの実験系では、輝石の溶解によって低結晶性マグネシウムケイ酸塩鉱物でpH緩衝能を持つM-S-Hが沈殿し、かんらん石や輝石の溶解速度が促進されることで高い水素生成量を示したと考えられる。実際に出発物質にシリカを添加した系で実験を行ったところ、水素生成量が約50%増加した。さらに、地球化学モデリングの結果からは、開放系の実験系において水素生成量が100倍程度まで増大する可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素は今後の需要増加が期待されるクリーンなエネルギー源である。現在の水素製造方法の多くが化石燃料を使用する一方で、本研究の手法では水と岩石のみから水素を生成することができる。今回、 実験で得られた水素生成効率では実用化には至らないが、添加物質によって水素生成量を増大することが可能であることを実験的に証明した。さらにシミュレーションによって将来的に実験系を工夫することで更なる水素生成量の増大も可能であることを示すことができた。
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