研究課題/領域番号 |
17K19087
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
日比野 高士 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (10238321)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 木質バイオマス / 燃料電池 / 再生可能エネルギー / 廃棄バイオマス / 中温作動 / 低炭素 / 水素生成 / 木材 / 古紙 |
研究成果の概要 |
バイオマス、特に木質バイオマスは、再生可能エネルギー資源として大きな関心を集めている。しかし、木質の主成分であるセルロースはほとんどの溶媒に不溶であり、木質材料を液体および気体の燃料に変換するためには過剰のエネルギーおよび特殊な手順を必要とする。本報告では、鋸屑およびパルプを燃料として直接利用して10 mW cm-2の桁の出力密度を与えるバイオマス燃料電池について記述する。この燃料電池は単純なもので、H3PO4を含浸した原料をアノードに配置し、75~250℃の温度で作動する。セルロースまたはその分解生成物がH2Oと反応してCO2を生成し、クーロン効率は150℃以上で約95%だった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のバイオマス利用は食用資源を原料としていたので、食料と競合し穀物市場の高騰を招いた。これを解決するために廃材や古紙等の木質資源を利用する、新たなバイオマス利用の開発が進められている。本研究では、廃材や古紙をダイレクトに燃料として利用し、1cm2当たり数十ミリワット級の燃料電池を開発する。同様な研究として、ヘテロポリ酸をredox媒体として使用した燃料電池が報告されているが、外側に設けた反応槽でヘテロポリ酸をバイオマス燃料で予め還元処理する必要があった。これに対して、本研究での手法は、木質資源をオルトリン酸に混ぜ、75から250℃で作動する燃料電池に供給するといったシンプルな方法である。
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