研究課題/領域番号 |
17K19090
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
原子力工学、地球資源工学、エネルギー学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
吉井 賢資 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究主幹 (90354985)
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研究分担者 |
池田 直 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (00222894)
林 直顕 一般財団法人生産開発科学研究所, その他部局等, 研究員(移行) (70346047)
辻 卓也 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究職 (80596007)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 電子強誘電体 / セシウム / 汚染水 / カーボン / マルチフェロイック / 鉄酸化物 / 除染 / 吸着 |
研究成果の概要 |
研究代表者らが発見した強誘電体RFe2O4(R:希土類)が低い温度で強誘電性を示すことなどに着目し、簡便に水溶液中のセシウムを吸脱着できる材料の開発を目指して研究を行った。当初目的は達成できなかったが、カーボンナノウォール(CNW)と呼ばれる新規吸着材料を見出した。この材料は、電子レンジなどを用いて簡便に合成できるため応用的に有利であるなどの利点を持つ。セシウム吸着試料に対し、放射光光電子分光測定を行ったところ、セシウムイオンは炭素との化学結合を生成していることなどが分かった。さらに、誘電体などの基礎物性研究として数報の査読付論文を報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
福島第一原子力発電所の事故によって発生した、放射性セシウムを含む汚染水を処理するための材料の開発が望まれている。除染現場への輸送の観点からは、材料は軽量であることが好ましい。CNWは、グラファイトベースの軽量な材料であり、安価に作製できる。また、通常の活性炭を凌駕する表面積を持つため吸着性能が極めて高い。さらに、通常の薄膜作製に必要なターゲットと基板の幾何学的な条件に左右されないので、大面積あるいは塊としてCNWを作製することが可能であり、実応用へ向けて期待できる材料である。
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