研究課題/領域番号 |
17K19106
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
田中 秀樹 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 教授 (80197459)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | クラスレートハイドレート / メタン / 二酸化炭素 / 氷 / アモルファス氷 / 熱振動振幅 / フォノン局在 / 包接水和物 / 統計熱力学理論 / 2相共存 / 自由エネルギー / ハイドレート / 火星 |
研究成果の概要 |
本研究では、クラスレート水和物のホスト水やゲスト種に対する熱力学的安定性を評価する手法を開発した。これにより、分子間相互作用のみを入力パラメータとして、温度や圧力だけでなく組成も含めた熱力学変数の全空間におけるクラスレート水和物の完全な相挙動を調べることが可能となる。この手法を用いて、クラスレート水和物の完全な相図、特にクラスレート水和物が唯一の安定相である水和物/水和物および水和物/ゲスト相の境界で囲まれた領域を決定した。この方法をメタンクラスレート水和物に適用したところ、実験結果と解離圧がよく一致することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クラスレートハイドレートは、氷とは若干異なる水素結合をした籠に、二酸化炭素やメタン分子が取り込まれた非化学量論的な結晶であり、低温で導入されるゲスト気体の分圧が高い場合により安定である。火星の大気の大部分は二酸化炭素であって、また圧力は1 KPa以下であり、生成の熱力学的条件や氷との平衡は温度と圧力に敏感である。低温下でハイドレートと平衡にある状態がドライアイスである場合には平衡に到達する時間が長いために、実験室における平衡と生成解離の実験は極めて困難である。そのために、広い圧力(化学ポテンシャル)範囲の二酸化炭素と平衡にあるメタンハイドレートの正確な相挙動の理論的予測が待望されてきた。
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