研究課題/領域番号 |
17K19107
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
物理化学、機能物性化学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
寺嵜 亨 九州大学, 理学研究院, 教授 (60222147)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 液滴 / 水 / 蒸発冷却 / ラマン散乱 / 温度評価 / 真空 / 温度測定 / 物理化学 / 分子科学 / 真空中液体 |
研究成果の概要 |
真空中に導入した液体は、一般に急激な蒸発冷却を経て短時間で凍結するため、その理解は進んでいなかった。中でも、水は蒸気圧が高く実験が困難だったが、液滴を扱う技術で実現した。実験では、室温の水液滴が凍結するまでの時間を、液滴の大きさを変えながら系統的に測定した。数値解析の結果、単純な推測よりもはるかに低温の過冷却状態に達することや、過冷却水の均質凍結核生成速度を従来よりも低温で明らかにするなど、真空中の液体化学に先鞭をつける研究成果を上げた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液体の中でも特に関心が持たれる水を取り上げ、その過冷却状態の熱力学過程の実験研究を従来よりも低温の新たな温度領域にまで推し進めた。その結果、水の凍結核生成速度について大気化学分野の従来からの議論に新たな知見を加えたほか、宇宙空間での水の挙動について惑星科学の視点からも注目が寄せられるなど、本研究成果は広い波及性を持ち、高い学術的意義を示している。また、水は自然界に遍在し、生体内等でも重要な液体であることから、社会的な意義も大きい。
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