研究課題/領域番号 |
17K19134
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 (2019) 東北大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
桑田 直明 国立研究開発法人物質・材料研究機構, エネルギー・環境材料研究拠点, 主幹研究員 (00396459)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | リチウムイオン電池 / 拡散係数 / 表面交換 / SIMS / 固体イオニクス / 混合伝導体 / 空孔拡散 / 粒界 / リチウムマンガン酸化物 / 表面交換速度 / 正極材料 / 同位体 / 混合導電体 / 二次イオン質量分析 / 正極 / 拡散機構 / スピネル / 同位体交換 / フィックの法則 / インターカレーション / 化学ポテンシャル / 二次電池 / 物性実験 / 拡散 / 薄膜 |
研究成果の概要 |
同位体イオン交換とSIMS法を組み合わせることにより、リチウムイオン電池正極材料のトレーサー拡散係数を初めて明らかにした。この手法はLiCoO2およびLiMn2O4薄膜に応用され、拡散係数の組成依存性から空孔拡散機構が支配的であることが解明された。LiCoO2薄膜はc軸方向にもリチウム拡散を示し、粒界や反位相境界を介した拡散が示唆された。同位体拡散プロファイルから、拡散係数と交換速度の情報を得ることが出来た。電気化学測定と比較するために、混合導電体の理論に基づいた解析を行った。化学拡散係数は熱力学因子による増幅効果が大きいことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
正極材料中のリチウム拡散はLiイオン電池の出力を決める重要な因子である。しかし、従来の電気化学測定法では、界面交換と拡散の問題が分離できず、バラバラの値が報告されていた。本研究で開発したトレーサー拡散測定法では、界面交換と拡散を分離して計測することができ、正確で信頼性の高い拡散係数を決定することができる。これらの研究は高速で充放電可能なLiイオン電池の開発につながり、エネルギー資源の高効率な利用に貢献するものである。
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