研究課題/領域番号 |
17K19178
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
無機材料化学、エネルギー関連化学およびその関連分野
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 良太 京都大学, 化学研究所, 助教 (80629890)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 可視プラズモニクス / 局在表面プラズモン共鳴(LSPR) / 無機ナノ粒子 / 規則合金 / 金属間化合物 / 貨幣金属フリー / 錬金術 / 合金 / ナノ粒子 / 金属合金 / 可視光プラズモン / 局在表面プラズモン共鳴 |
研究成果の概要 |
ナノサイズの貨幣金属(金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu))が特異的に有する光学特性に可視域での局在表面プラズモン共鳴(SLPR)がある。本課題では、パラジウム(Pd)とインジウム(In)が規則的に配列した規則合金(B2-PdIn)の球状ナノ粒子を合成し、B2-PdInナノ粒子が貨幣金属ナノ粒子に類似したLSPR特性を有すことを実験的に証明した。また、理論計算を駆使することでB2-PdInと貨幣金属の電子構造の類似性を明らかにし、一方で、B2-PdInの結晶構造(価電子数の異なる異種元素が規則的に配列)に起因する、規則合金ならではの貨幣金属との相違点を光誘起電子ダイナミクスに見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Auナノ粒子溶液の発色起源がマイケル・ファラデーによって解明された1857年以降、理論的にも提案されなかった可視プラズモニック合金材料群を、貨幣金属以外の元素で創成することに成功した。貨幣金属にかわる新奇プラズモン材料の設計指針、即ち、プラズモニクスにおける広義の錬金術的材料創成の学術が確立されることによって、光学特性は同じであっても、化学特性は異なる材料の創製が可能になる。合金であれば元素の組み合わせは多様であり、候補材料も単一金属と比べてはるかに多く、特性制御もより平易になることから、研究の更なる深化による幅広い学術分野への波及効果や、社会実装可能な高性能光機能材料の開発が期待される。
|