研究課題/領域番号 |
17K19226
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
竹内 純 静岡大学, 農学部, 助教 (00776320)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 植物 / 有機化学 / 生理活性 |
研究成果の概要 |
アブシシン酸(ABA)は受容体PYLと結合する際に,PYLの配座を不活性型から活性型にする。活性型配座のPYLは,ABAシグナル伝達の正の制御因子SnRK2(キナーゼ)を負の制御因子PP2C(ホスファターゼ)から解放することによってリン酸化カスケードを活性化し,ABAシグナルをONにする。本研究では,光による立体構造変化と連動してPYLの配座を活性型/不活性型に切り替えることの出来る化合物の創出を目的に,異なる波長の光でE/Z互変異性化するアゾベンゼンをABAのシクロヘキセノン環部分に導入したLIAP/iLIAP(LIAPのantagonist型)を設計・合成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人を対象とした創薬研究においては,リガンドの活性(構造変化)を光で制御した例は報告されていたが,それを植物ホルモンに適用した例はこれまでなかった。本研究で合成したLIAP/iLIAPは365 nmの光照射により90%以上がZ体(LIAP)となり,ABAと比較すると完全ではないものの,PYLの配座を活性型にするアゴニストとして機能した。また,Z体は自然条件下で徐々に安定型であるE体(iLIAP)に戻っていき,E体はPYLの配座を不活性型にするアンタゴニストとして作用した。これらの知見は,植物ホルモン受容体の活性を光によってON/OFF制御する技術基盤の構築に大きく貢献するものである。
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