研究課題/領域番号 |
17K19229
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中道 範人 名古屋大学, 理学研究科(WPI), 特任准教授 (90513440)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 化合物 / 花成 / 時計 / 作用機序 / 花成誘導 / 遺伝子発現 / 概日時計 / 植物 / シロイヌナズナ / 光周性花成 / 低分子化合物 / 遺伝子発現解析 / 生理学 / 発現制御 / バイオテクノロジー |
研究成果の概要 |
我々は大規模ケミカルスクリーニングより、花成ホルモン遺伝子FTの発現を誘導する人工化合物を得ていた。本研究では、化合物処理後の遺伝子発現プロファイリングなどによって化合物の作用経路の解明を目指した。その結果、本化合物は、ジベレリン経路や春化経路に関連する遺伝子の発現には影響を与えず、光周性遺伝子に影響を与えることが明らかとなった。また光周性の中でも、時計遺伝子の発現に大きな影響を与えていた。そこでその時計遺伝子を制御するタンパク質を中心に解析したところ、化合物はこのタンパク質の安定性を変化させることで花成時期を調節することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
花成は植物の生活環の中において劇的な変化の1つであり、これにより植物は専ら光合成を目的とした個体の生長(栄養生長)から、次世代を残すための生殖生長へと生長相を転換させる。生殖生長への移行が環境変化に応答することは、着生した場で一生を送るという生活をする植物に特徴的で洗練された環境応答といえる。 本研究では生殖生長への移行(花成時期)を大きく変化させる人工化合物の主要な作用機序を解明できた。基礎科学として、光周性を制御する時計の分子機構に新たなメカニズムが潜んでいることを見出した。また応用的にも、この化合物の利用や化合物の作用点を理解した変異導入は新たな手法となると考えられる。
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