研究課題/領域番号 |
17K19236
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡辺 肇 大阪大学, 工学研究科, 教授 (80212322)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ミジンコ / 組換えタンパク質 / 遺伝子編集 / 蛍光タンパク質 / ビテロジェニン / GFPタンパク質 / 緑色蛍光タンパク質 / CRISPR/Cas9 / トランスジェニック / 卵黄タンパク / ゲノム編集 / タンパク産生 |
研究成果の概要 |
本研究では、遺伝子編集技術を用いてミジンコの卵黄タンパク質のかわりに有用タンパク質を卵内に蓄積させるシステムの開発を目的とした。 (1) まず細胞外へタンパク質を分泌するのに必要な分泌シグナルペプチドと GFP を融合させた「分泌型 GFP 融合遺伝子」を挿入したプラスミドを作製し、発現させたタンパク質が細胞外に分泌されることを確認した。(2)さらにビテロジェニン受容体と相互作用するドメインを融合させた「ビテロジェニン受容体結合 GFP 遺伝子」を作製し、これを卵に顕微注入し、融合遺伝子を発現させた。この卵を回収し蛍光顕微鏡観察によりGFPタンパク質の卵への蓄積を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗体やワクチンを始めとする様々な機能性タンパク質のニーズが高まっているが、通常は 培養細胞を用いた系が主流であり、生産の手間とコスト、さらに血清を用いる場合にはそのリスクも問題となっている。一方でバクテリア、カイコ、ニワトリや植物に目的タンパク質を産生させる試みも進められているが、バクテリアでは分子量の大きなタンパク質の産生に問題があり、その他の生物種でも手間と時間をはじめ種々の問題が存在している。こうした中で、ミジンコが安価な物質生産のツールとして利用できる可能性を示したことで、新たに安価、かつ持続可能な組換えタンパク質産生法が選択肢に加わったことになる。
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