研究課題/領域番号 |
17K19245
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
山地 亮一 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00244666)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | カロテノイド / β-カロテン / β-カロテン 15,15'-モノオキシゲナーゼ / 褐色脂肪組織 / 白色脂肪組織 / β-カロテン 15,15’-モノオキシゲナーゼ / 褐色脂肪 / 白色脂肪 / 栄養学 / ビタミンA / 脂肪 |
研究成果の概要 |
β-カロテン15,15’-モノオキシゲナーゼ(BCO1)をノックアウト(KO)するとオスマウスで褐色脂肪組織(BAT)量が増加傾向を示し、白色脂肪組織(WAT)量が増加した。KOはBATの脂肪滴サイズを縮小させた。BATで脂質取込み関連因子(Cd36、Lpl)、脂肪滴融合関連因子(Fsp27α、Plin1)、BATへの分化関連因子(Prdm16)の発現レベルはKOによって減少した。WATから単離したKOマウス由来の前駆脂肪細胞は分化初期でPparg、C/ebpαとC/ebpβの発現が増加した。以上から、BCO1は脂肪組織でカロテノイド代謝以外の機能を有することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内におけるβ-カロテン15,15’-モノオキシゲナーゼ(BCO1)の存在意義は、ヒトを含む高等動物が植物由来のカロテノイドを摂取した時、カロテノイドをビタミンA類縁体に代謝するための初発酵素としての役割を果たすことである。しかし今回の研究でビタミンAを含む餌を摂取したBCO1ノックアウトマウスでは特に褐色脂肪組織において、形態(脂肪滴面積)以外に、脂肪滴の融合や脂質輸送に関与する遺伝子発現が変化したことから、BCO1が褐色脂肪組織においてカロテノイド代謝酵素以外の機能を有することが示され、ビタミンAに関する学問領域を越えてBCO1の生理的な役割を評価すべきであることが判明した。
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