研究課題/領域番号 |
17K19254
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
堀 雅敏 東北大学, 農学研究科, 准教授 (70372307)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 昆虫 / 青色光 / 殺虫 / 青色LED / ショウジョウバエ / 作用部位 / 害虫防除 / 光防除 / 光受容 / 生理学 / 衛生 / 農林水産物 |
研究成果の概要 |
青色光(400-500 nmの可視光)は昆虫に対して致死効果があるが、青色光が虫体のどの部位から入り、効果を発揮するのかわかっていなかった。本研究では、キイロショウジョウバエをモデルに青色光の入力(作用)部位について調査した。その結果、成虫においては、青色光の殺虫効果は視覚系やクリプトクロムなどの光受容体を介して発揮されるのではなく、表皮を透過した青色光が細胞に傷害を与えることにより生じることが明らかになった。また、卵に対しては、卵殻を透過した青色光が細胞に傷害を与えることで殺卵効果を発揮すると推測された。蛹においては、蛹化後すぐに作用部位は成虫と同じになることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
殺虫効果を生じるための青色光の入力部位は、これまでまったく分かっていなかったが、本研究により体表全体からの青色光の入力が殺虫には重要であることが明らかになった。研究代表者による青色光殺虫の発見後、海外でもメカニズムの解明に向けた研究がされているが、本成果により表皮の光透過性の重要性が世界で初めて明らかになり、学術的意義は非常に大きい。また、本成果は昆虫、さらには動物の光耐性に関して新たな学術的知見を与えるとともに、効果的な青色光殺虫技術の確立という実用的な面においても大きな知見を与えるものである。
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