研究課題/領域番号 |
17K19263
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生産環境農学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
平田 久笑 静岡大学, 農学部, 准教授 (00432196)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | カンキツ / ウイルス / 細菌 / 細菌病 / ウイルス病 / 病原性 |
研究成果の概要 |
植物病における異種病原体の重複感染の影響を調べることを目的として、リングステムグルービングウイルス(ASGV)に感染したカンキツの葉にカンキツかいよう病菌(X.citri)を接種する実験系を試した。その結果、X.citriの増殖量および病斑サイズはASGV非感染葉に単独接種した場合と比べ促進され、X.citriの感受性に関わる遺伝子は発現上昇し、また一方で抵抗性関連遺伝子の発現は抑制されることがわかった。この結果は、圃場でも再現され、カンキツ品種間で応答に差があること、ASGV-X.citri の特異的な反応であることなどを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の重複感染の研究は、病原性が弱い系統や、非病原性系等を用いた近縁種を用いた交叉反応による生物的防除法を目的とした例が多く、異種病原体の重複感染に関する知見は限られていた。本研究では、研究材料としては例が少ない果樹のカンキツをモデルに、病原細菌と病原ウイルスの重複感染の実験系を立ち上げ、ウイルス感染が細菌病の発病を促進することを示した。永年生の果樹では潜在感染するウイルスも多く報告されており、植物病の診断では病原性の変化により特定が難しい事例もある。重複感染が病徴発現に影響を及ぼすことが具体的に示されたことで、ターゲットを広げた病害管理の重要性を示すことができた。
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