研究課題/領域番号 |
17K19293
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
古賀 大尚 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (30634539)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | ペーパーリアクター / フローリアクター / 触媒 / パルプ / ナノセルロース / 機能紙 / 紙 / 細孔構造制御 / 金ナノ粒子 / 局在表面プラズモン共鳴 / 光熱変換 / マイクロフローリアクター / 金属ナノ粒子 / 有機合成 / クロスカップリング / マイクロリアクター / 固定化触媒 / フロー合成 / 樹木 / 通道組織 |
研究成果の概要 |
本研究では、樹木の通道組織構造体内に触媒を固定化し、反応流路として利用する戦略により、高効率な連続フロー有機合成を志向した新規フローリアクターの開発を目指した。樹木の通道組織そのものではなく、樹木セルロースパルプで検討する方針転換を行ったが、広範な有機合成に用いられるパラジウムナノ粒子触媒をパルプに固定化する手法を確立し、それを多孔質な紙に成型した「ペーパーリアクター」を開発した。樹木の通道組織や紙特有のナノ-マイクロ細孔構造を利用することで、リアクター内部の物質や光の輸送効率を制御し、連続フロー式クロスカップリングにおける高い触媒反応効率、および、光照射による触媒の直接加熱を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グリーンな連続フロー合成を実現する次世代プラットフォームとして、固定化触媒フローリアクターに期待が集まっている。しかし、ガラスや合成高分子ベースの従来フローリアクターは、製造工程が煩雑、高材料コスト、高消費エネルギーという課題がある。本研究では、樹木の通道組織構造体、および、シンプルで低消費エネルギーの紙抄き技術を利用することで、低コスト・グリーンで高効率な新規固定化触媒フローリアクターを開発することに成功した。さらに、さらなる反応効率の向上を目指し、光照射による固定化触媒の直接加熱も達成した。来る環境共生社会に不可欠なグリーンサステイナブルケミストリーへの貢献が期待できる。
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