研究課題/領域番号 |
17K19316
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
木村 直子 山形大学, 農学部, 教授 (70361277)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 原始卵胞 / オートファジー / 新生仔 / 卵巣 / 生殖能 / 生殖寿命 / 卵母細胞 |
研究成果の概要 |
出生後54時間までの新生仔期雌マウスに、オートファジー特異的誘導剤Tat beclin 1あるいはxCT阻害剤Sulfasalazineを投与した場合、60時間での原始卵胞数は、それぞれ約1.2倍と約1.1倍に増加した。特にTat beclin 1投与区では、生涯累計産仔数が5匹分高く、13~15ヶ月齢の卵巣内の各発育卵胞数も顕著に高く維持されていた。またTat beclin 1を添加下の新生仔卵巣培養でも、生体と同様の効果が確認された。以上から、新生仔マウスへの人為的オートファジーの促進は、原始卵胞プールを拡大させ、それらは性成熟後も維持され、生涯の妊孕能の向上に繋がるものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胎生後期から新生仔初期の卵巣で進行する原始卵胞形成過程の分子機構は、解析手法の難しさや動物モデルが少ないなどから、十分な全容解明には至っていない。本研究の原始卵胞数の上方制御モデルでの解析から、小サイズシストの優勢卵母細胞数が増加することで、卵の生存性が向上し、原始卵胞数の増加に寄与することが示唆された点は、学術的意義と考えられた。 また新生仔期に、安全性が高いオートファジー誘導剤の投与により、生体レベルで原始卵胞数を上方制御することで、生涯生殖能の向上に繋がることを実証できた点は、産業動物や希少な雌動物資源の維持と増産の効率化を図る上で、根本的解決に繋がり得る成果と考えられた。
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